先日18日の都議会でのセクハラまがい野次事件は衝撃的だった。
これまで出産、不妊に悩む女性支援や少子化問題に
真剣に取り組んできた塩村文夏氏があまりに気の毒である。
わたしもこんなふうに言われたことがある
「女のくせに生意気だ……」「女が知ったような口聞くな」
「女は黙ってろ」
桃子は昔、男性9割、女性1割弱という組織に所属していたことがある。
「男女平等」「女性にも活躍してもらいたい」という入社時においての社風はただの建前、表向きで
入社してみればどっぷりな男性社会で封建的……
でも桃子にとっては仕事が十分楽しかったし、さらに上を目指したかった。
……なので自分の仕事の幅を広げるべく（結果的に会社にも貢献できる）自腹で資格を取得したりしていた。
しかし、頑張れば頑張るほど
男性社員から
「女は余計なことはしなくていい」
と釘を刺された。
飲み会の席で酔えば何言ってもいいと勘違いしている上司などは
「女は使い捨て。若くなきゃ意味ない。ババぁになっていつまでも居すわられても困る」
などと平気で女子社員の前で言ってのける無礼なおやじさえいた。（しかもベタベタ触ってくる）
会議では
「会社のためにも女性社員に堂々と発言してほしい」と社長に促されて意見をすればあとで
”直属の上司”っ～～～やつに呼びだされ
「女は意見など出さなくていい」「ハイハイ、といってりゃいいんだ」
「会議が長引くだろ」などと怒られたりなじられた。
だから余計今回の事件、塩村文夏議員に浴びせられた野次はとても悲しかった。
「自分が早く結婚したほうがいいんじゃないか」
「お前が子供を産め」
「産めないのか」
もし、もし、これが男性議員だったら？？？
男性が同じ問題に取り組んで発言したとしても
この手の内容の非難など浴びせられなかったはずだ。
女は黙って子供を産め
どうして？？？？
「もっと、もっとよくしたい」……と、志同じくして
懸命に闘っている、情熱をもって仕事をしている人に対して
揚げ足をとるのだろうか？
しかも、これはただの野次ではない。
場を沸かせたり、ちょっとケツ叩いたり、火をつけたり、喝を入れるようなたぐいのものでなく
女性蔑視
女だから……
である。
わたしもたびたび非難を受けることがある。
読み手の勝手な解釈でただただ怒りをぶつけてくることがある。
しかも匿名やハンドルネーム。
堂々と名乗ってなどこない。
理不尽な文句をぶつけられるは発信者の宿命であり
アンチこそ勲章、
それらを受け止めなきゃいけないのだと覚悟してきたし飲み込んできたが……
それでもやはりやるせなくなることがある。
それは記事の内容や中身に対しての意見や評価でなく個人を攻撃してくるからだ。
いや個人というより、女性だから受ける誹謗中傷が多い。
「なに？これ書いたの女かよ」とか
「女のくせにわかった風なこと書くな」「知ったようなこと言うな」……
書き手が女であることで否定批判が倍増する。
記事や作品の著者が男性やおねぇ系のオカマキャラだったら
「こいつ面白いこといってるよ～」
「へ～～～」のひと言で終わることが
『女が書いてる』ということがわかると批判したくて仕方ないらしい。
そう、女だから……
女だからこそ気に入らない
女であることが気に入らない
どの世界でもこの「女だから……」はつきまとう。
たぶん、男性は本当に“特殊な職業”でなければ
「男のくせに……」
と周囲から非難を浴びることはないと思われる。
職業を選択したり
仕事をやっていく上で「男だから…」とか「男である」ということが邪魔になることは殆どないはずだ。
しかし女は仕事をしていく上で“女あることが邪魔”になることがあったりするものだ。
女であっても仕事は手を抜かず
いや、女だからこそ
逆に必死に食らいついてきた
自立している女性や自分の仕事の誇りをもっている女性は男並みに、いや
男性以上に働いてきた人だっているはずだし
ただただ仕事に対し情熱をもって真摯に取り組んできただけ……
女性であることで受けなくてはいけない非難というのは悲しすぎる。
どうにもこうにも努力しようもないし
性転換しかないではないか！？
……仕事を真剣に取り組んでいる人に
「女のくせに」
……は女性に対しての冒涜だと思う。
今回の野次問題は女性であること前提の罵声である。
塩村文夏氏への発言した議員さんは出てくるのだろうか？
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